リノベ?そのまま?中古マンションにどう住まう?②

皆様こんにちは。

中古マンションマンです。

中古のマンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

 

先日、中古マンションにどうやって住まうか、
という様な記事を書きました。

chukomansionman.hatenablog.com

 

そのまま住むもよし、
リノベーション済みに住むもよし、
リノベーションして住むもよし、

色々な選択肢があるよね、というお話でした。

今回は、実際に売りに出ている物件を当て込んで、
よりリアルに見ていこうと思います。

 

それぞれの物件紹介

まずは、同じエリア・同じくらいの広さで
そのまま・リノベ済み・リノベする、
物件をピックアップして見ましょう。

サンプルは以前お散歩した東陽町にしましょうか。
広さは60〜70平米程度でat homeで集めてみましょう。
※以下、2017.3.22時点での情報です。

 

そのまま

マンション名:シャリエ東陽町ファースト
専有面積  :64.66平米
販売価格  :4,950万円(253.2万円/坪)
築年月   :2012年7月(築4年)
総戸数   :32戸
アクセス  :「東陽町駅」徒歩2分

さすが新しいマンションなので、設備もまだ綺麗なようです。
お風呂も今風ですし、浴室乾燥機もついています。
床暖房・宅配ボックスなどの新築/築浅マンションの標準装備は
バッチリ備えていますね。

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リノベーション済み

マンション名:藤和東陽町コープ
専有面積  :67.76平米
販売価格  :3,680万円(179.6万円/坪)
築年月   :1979年10月(築37年)
総戸数   :26戸
アクセス  :「東陽町駅」徒歩6分

築年数の経ったマンションではありますが、
リノベーションされているので内装は新品です。
食洗機付きの対面キッチンに、
浴室乾燥機付きのお風呂など設備面は使いやすそうです。

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リノベーションする

マンション名:南砂住宅2号棟
専有面積  :60.65平米
販売価格  :2,580万円(140.7万円/坪)
築年月   :1974年10月(築42年)
総戸数   :559戸(2号棟)
アクセス  :「東陽町駅徒歩7分

マイフェイバリットマンションとして取り上げた、
あの巨大な南砂住宅です。
間取り図を見る限り、ほぼほぼ分譲当時のままの様ですね。
居室が全て和室という今では考えられない作りです。

chukomansionman.hatenablog.com

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色々比較してみましょう

さて、各物件が出揃ったところで、
毎月の支払い、資産価値、住みやすさなど、
いくつかのな観点から比べてみましょう。

 

毎月の支払い

まずは、分かりやすいところから。
諸費用のみ自己資金を投入し、基本フルローンで組んだ前提で考えましょう。
金利は0.725%で35年、ボーナス払い無しと仮定しますね。
リノベーションする場合については、リノベーション費用を1,000万円とし、
それも住宅ローンで合わせて借りるということにしましょう。
※簡単のため、住宅ローン控除や固定資産税は無視しています。

そのまま

毎月返済額:133,477円
管理・修繕:25,220円
 合計  :158,697円

リノベーション済み

毎月返済額:99,232円
管理・修繕:23,400円
 合計  :122,632円 

リノベーションする

毎月返済額:96,535円
管理・修繕:18,000円
 合計  :114,535円

 

管理費・修繕積立金は建物規模や築年数にもよりますから、
トータルの支払いをみた時にどの住み方が一番安いか、
ということは明言を避けたいですが、今回比較した物件でいうと、
支払いが多い方から順に、

そのまま>リノベ済み>リノベする

という結果になりました。
「リノベ済み」と「リノベする」が大体同じくらいで、
そのままと比べると7〜8割の金額で抑えられるというイメージですね。

※南砂住宅は巨大かつ優れた自主管理のマンションなので
特に管理費・修繕積立金が安いです、念のため。

 

資産価値

資産価値=「価格の安定性」と「流動性
と捉えれば、いかに将来に向けて価値の目減りが少なく、
現金化しやすいかというところがポイントになると思います。
3件とも好立地ですので、流動性は優れていると仮定して、
価格の安定性という点を比較してみましょう。

楽したいので、ウチノカチを使って、
20年後の価格をシミュレーションしてみましょう。

そのまま

20年後なので、
築24年、65平米、駅徒歩2分で叩いて見ると、
出ました、3,164万円

4,950万→3,164万円なので、その差は▲1,786万円

リノベーション済み

築57年、68平米、駅徒歩6分で叩いて見ると、
と思ったのですが、築50年が最長なので、
68平米、駅徒歩6分の条件での最低値を採用しましょう。
出ました、2,908万円

3,680万円→2,908万円なので、その差は▲772万円

リノベーションする

こちらも、築年数が上限を超えるので、
61平米、駅徒歩7分の条件での最低値を採用します。
出ました、2,815万円

リノベーション費用を1,000万円と仮定していますから、
3,580万円→2,815万円なので、その差は▲765万円

 

予め言っておきますが、かなり乱暴なやり方をしているという自覚はあります。
南砂住宅などは物件の購入価格より将来の売却価格が高いですし。
南砂住宅の価格が4~5年前から500万円ほど上がっている事を考えると
大きく外れているというわけではないかもしれませんが。。

ポイントとしては、
・「リノベ済み」「リノベする」は築年数が古い分、目減りが少ない
・リノベーションにかけたお金は20年もすれば償却されきってしまう
というあたりでしょうか。

 

住みやすさ

住まいの満足度と言い換えてもいいですね。
定性的な内容ですし、価値観はそれぞれですから、
比較するのが難しいのですが。。

そのまま

専有部分の設備は最新ではないですが、共用部分は充実しています。
オートロックですし、宅配ボックスもありますし、
24時間ゴミ出し可能ですし。

間取りについては、リビングを広くとった2LDKのつくりなので、
3人家族であれば十分でしょう。
リビング周辺に収納がないため、収納家具を配置することにはなりそうです。

リノベーション済み

畳コーナーをつくるあたり、再販物件にしては少し凝っていますね。
住まいに対して要求の高くない人であれば十分に満足できそうです。

懸念があるとすれば、ターゲットと間取りのアンバランス感は否めません。
このエリア・この内装・この広さであれば、恐らくファミリー層が
ターゲットになってくると思うんです。
それにしては、玄関が狭いし、キッチンが小さそうだし、
やはりリビング・キッチン周りの収納は足りなそうだし、
暮らしていく上での不都合は出てきそうな予感ですね。

リノベーションする

お部屋の中については、満足度が一番高いと考えていいでしょう。
特にこちらのマンションであればとり払えない壁もなさそうですし、
住む人それぞれの暮らしに合わせた住まいづくりができます。

リノベ済みにも言えることですが、共用部分の設備については、
新しいものには叶わないということは言えると思います。

 

どれが住む人の価値観に合うかというところにはなりますが、
恐らく「リノベする」が最も満足度が高く、
出来合いものもに住む「そのまま」「リノベ済み」を比べると、
共用部分の差があるので、

リノベする>そのまま>リノベ済み

という順番になる気がしています。

 

次回予告

次回は、このお話を表にまとめた上で総括をしますね。

 

では、乞うご期待。