"得する"住まいを選ぶべき?いや、"損しにくい"住まいを選ぶべき

皆様こんにちは。
中古マンションマンです。

中古マンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

「住まい」の選び方・在り方について考える機会があったので、
ちょっとそのあたりをお話しできればと思います。

"得する"住まいを選ぶべき?
というテーマで書いていきますね。
ちなみに、本タイトルには結論まで載ってます。

住宅購入は大バクチなのか?

今回の内容を考える発端になったのは、こんな記事を目にした事でした。

blogos.com

「賃貸」vs「持ち家」は私も興味があるところですし、
持ち家派と賃貸派がバチバチにやり合う姿はテレビでも見たりしますよね。
上記の記事では「不動産投資」の観点から家の購入を考えた結果、
運用益はゼロで売却益も見込めないのに長期のローンを組むのは
リスクが大きすぎるから、賃貸にすべき、という結論に達しています。

ところが家は自分が住む限りにおいては「運用益」はなく、出口での「売却益」のみが頼りだ。家は経年劣化していく。早く売却しなければ価値はどんどん落ちていく、これが投資の鉄則だ。

というあたりなど、考え方がわかりやすく表現されてますね。

私自身は「持ち家派」なのですが、共感できる部分もありました。
35年間の長期のローンを組む中で何があるかわからないのだから、
そんなリスクは負わない方がいい、という点などです。
過去に「子供たちに負動産は残さないようにしようね!」という内容の
記事を書いたのですが、流動性の低い不動産を持つ事は確かに恐怖です。

chukomansionman.hatenablog.com

しかし、私の場合は、何が起こるかわからないからこそ、
安全な資産として、流動性の高い不動産を持つべきだよね、
好立地で管理もしっかりした中古マンションがオススメだよね、
という結論にいたっています。

いざ働けなくなったら、すぐに売り貸しできるような、
流動性が高い中古マンションを持っておくのが一番安全だよね、
という風に考えています。

確かに、不動産屋さんに踊らされて郊外型の新築や、
中途半端な立地のペンシルハウスを購入してしまうのは怖いですが、
将来を見据えて情報を仕入れ、じっくりと考えれば、
大バクチという程住宅購入は怖いものではないはずです。

 

住まいは暮らしのベース

下記の一文に対しては言いたい事はわかるのだけど、
だからこそ、なんともやるせない気持ちになりました。

住宅ローンの債務者は、家自体を「生活する」という消費の為だけに使うので、債務の支払いを給与という自らの働きに依存せざるを得ない。 

賃貸に出してお金を生み出しているわけではないので、
確かに消費の為だけに使っているということに間違いはありません。

しかし、私は住まいにかけるお金は「投資」だと思っています。
「暮らし」とは、仕事・家族・趣味・友達など様々な要素の組み合わせですが、
何をするにおいても「住まい」が暮らしのベースになっており、
住まいの良し悪しで暮らしの満足度は変わると思っています。

土地の安い地方や郊外での暮らしなら注文住宅で、
都心部での暮らしなら中古マンション×リノベーションで、
住まいを「作る」という経験がもっと当たり前になるといいんでしょうね。
自分たちの生活をよりよくしてくれるのが「住まい」ですから、
決して「消費」されているわけではありません。

言葉の綾なのかもしれませんが、もしも住まいを
「雨風しのげるプライベートなハコ」、「投資の対象物」
程度に考えているのだとしたら悲しいものですね。

 

"損しにくい"住まい選びを

最後に、そもそも住宅購入で得しようっていうのがおかしい話なのだ、
ということを書いてしめようと思います。

日本では、新築分譲時から築年数が経つごとに価値が下がってしまう、
というのはよく聞く話だと思います。
買った瞬間に2割価値が下がるなんて事も聞いたことがあるのではないでしょうか。
リフォームした分をそのまま売値に転嫁できるわけではないですし、
そもそも、住まいを選ぶときに"得をしよう"というのは危険な考え方です。

得をする=不動産相場の上昇が見込まれるエリアで買う、
ということですから外す可能性もあります。
例えば最近人気上昇中の近郊型の新興住宅地などを買って、
高く売り抜こうと考える方もいるかもしれませんが、
行政の手腕次第では新規流入が行き詰まり、オールドタウン化
する恐れだって秘めています。

4〜5年前に新築マンションを買った人などは、
もしかしたら購入時よりも高く売り抜くことができたかもしれません。
ただ、それは中古含め不動産相場が全体に上がったから起こった事で、
ラッキーの産物です。経験に学ぶのは愚者です。

不動産の購入は大きなお買い物ですから、損得は意識すると思います。
ただし、居住目的で住宅を購入する上で最も大切なのは、
なるべく損しにくい住まいを手に入れよう、と考える事です

新築を買ったって、中古を買ったって、リノベーションをしたって、
購入時よりも高く売り抜ける可能性が低い事は明らかです。
だからこそ、
・将来どの程度の価値の下落が見込まれるのか
・万が一手放す時にはすぐに売り貸しできるのか
・万が一貸すことになった場合、ローンの返済とバランスが取れるのか
・将来にわたって適切な管理が行われる可能性が高いのか
などをチェックしながら"損しにくい"住まい選びを意識してくださいね。

とりとめのない文章になってしまいましたが、
一番伝えたかった事は、
 "損しにくい"住まい選びをすること
がとにかく重要という事です。

では。

買取業者はツライよ。

皆様こんにちは。
中古マンションマンです。

中古のマンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

先日の投稿で、中古マンションにどう住もうか、
というお話をしてきました。
そのまま住んだり、リフォーム済みに住んだり、リノベーションしたり。

chukomansionman.hatenablog.com 

今日は、その中で「リフォーム済み/リノベーション済み」
の中古マンションに注目してみます。

題して、
『買取業者はツライよ。』

世の中にペラッペラのリノベーション済み中古マンションが
増える事が悲しくてならない今日この頃ですが、
買取再販業者の事情も汲んであげないとなとも思いますので。

1. 買取業者って何?

まずは、基本的なところから話を始めましょう。
売買に関わる不動産業者には大きく2つのタイプがあります。
ひとつは「仲介業者」、もうひとつが「買取業者」です。

仲介業者は、例えば「三井のリハウス」「東急リバブル
の様に売りたい人と買いたい人の橋渡し(仲介)を行う会社です。
BtoCのビジネスがメインなので、テレビCMも目にしますよね。

他方、買取業者はというと、自分たちが不動産を購入し、
基本的にはリフォーム工事を施し、きれいになったものを販売します。
購入費とリフォーム費、その他諸費用の合計よりも高く売る事ができれば、
その分が利益となるという会社です。
BtoBのビジネスがメインなので、普通に生活していて、
その存在を意識することはないでしょう。

2. 買取業者はどうやって仕入れるの?

買取業者は、「仕入れ」「工事」「販売」
の3つを行いますが、一番肝心なのは「仕入れ」の部分です。

売れない物件を仕入れてしまう → 在庫がダブついてしまう
高く仕入れてしまう      → 売れても利益が取れない
そもそも仕入れができない   → ビジネスが成り立たない

という様に、「仕入れ」でそのプロジェクトが成功するか否か、
ほぼ決まってしまうといっても過言ではありません。

では、買取業者さんはどの様に仕入れているのでしょうか。
大きく以下の2つありますが、後者の方が数は多い様に思います。
①買取業者が直接売りたい人を見つける
②仲介業者から再販向き物件の紹介を受ける

①の様に直接買いたい人を見つけるためには、
ポスティングをしたり、訪問したりしながら売りたい人からの依頼を待ちます。
足を使って動くものの、すぐに「売りたいです!」という人が
出てくるわけではないので、なかなか大変です。

②の場合は、仲介業者が売りたい人から受けた売却依頼を教えてもらいます。
売りたい人は一般の方ですから、まずはBtoCでビジネスを行なっている
仲介業者に話が行くのは自然な流れですね。
買取業者は、仲介業者から教えてもらった物件情報に目を通し、
いくらだったら買っても良いか、売却時の金額も見据えて検討します。
そして、この金額なら買える、という額と、売たい人がOKを出す額が
重なれば無事に「仕入れ」が成功します

あとは、採算ラインに乗る様な予算で工事を行い、
工事が完了したのちに、販売を行います。

3. 買取業者はツライよ

1. 2. の話を見ているだけだと、「買取りって簡単じゃん!」
という印象を持ってしまうかもしれません。
仲介業者に流してもらった情報を買うか買わないか判断するだけなら
汗水垂らさなくても儲ける事ができそうですね。

ところが、そんなことはありません。
買取業者はツライと思います、たぶん。

ツラさ① 高くて買えない

買取業者は安く仕入れないと儲ける事ができません。
工事後の再販価格から仕入れ代などを引いた額が儲けとなりますから、
再販価格が同じなら、安く仕入れた方が儲けが出ます。
万が一高く仕入れてしまったとしても、販売価格を上げて売れなくなっては
元も子もないので、仕方なく利益かリフォーム費用を削ることになります。

安く仕入れる事が重要なのに、買取業者同士の競争激化、
不動産市場の相場上昇、売主の知識の増加などの影響により、
中古マンションを安く仕入れられない状況になっています。

仕入額が高くなっても、再販価格を上げられないし、
でも利益は確保しなきゃいし、リフォームを削るしかないか。
買取再販のビジネスをするためには、買わないっていう選択はできないし。

そんなジレンマを抱えるというのはツライですね。

ツラさ② 売ってくれない

高くて買えないとも重なる部分がありますが、
いくらお部屋の中の状態が悪くても、安くは売らない人もいます。
買取業者がかなり無理をして、一般の人と同じくらいの価格で
買うと表明しても、少しでも値引きしようもんなら売らない、
という売主さんもいる様です。

不動産価格の透明性を求める動きが強まり、
もしかしたら、業者と一般の人の情報の差は
小さくなってきているのかもしれません。
一般の売主さんでも、ボロボロでも安くする必要はない、
リノベーションする人にはこのままでも売れる、
というところまで考える人も増えていくでしょう。

欲しいのに売ってくれないのはツライですね。

ツラさ③ 売れるかわからない

仕入れに成功しても、出口を間違えるケースがあります。
リフォームにお金を掛けたから売れるわけではないし、
奇をてらった間取りで興味を引いても売れるわけではないし、
当たり障りのない仕上げにしたから売れるわけでもないし、
本当に仕入れたものが直ちに売れるのかは誰もわかりません。

仕入れてから半年売れずに、あるいは一年売れずに在庫を抱える
リスクと考えると、売れるかどうかわからないものを仕入れて、
売れるかわからないけれどリフォーム工事を施すというのは、
なかなかに勇気がある事だと言えます。

中には、これは間違い無くすぐ売れるだろうというものもあるでしょうが、
そんなものは業者間で取り合いになって仕入れられる確証がありません。

売れるかわからないのに仕入れて工事をするのはツライですね。

 

買取業者のツラさを、ほんの一部ですがご紹介してみました。
これからますます中古マンションの価値が見直される様になり、
安く仕入れるという事ができなくなってくるかもしれません。
そうなると買取業者はさらにツライ時代を迎えそうです。

仕入れるためには、そして速やかに売り切るためには、
リフォームを抑えるしか方法がないのです。
ペラッペラのリフォームしかできないし、
手抜き工事だと言われても仕方がないのです。
そうでもしないとビジネスが回らないのです。

という事で、中古マンションマンは買取業者が再販した
中古マンションは好きではないのですが、
そんなこと言ってはかわいそうだよ、優しくしてあげようよ、
春の風に吹かれながら思うのでした。

では。

『ニュータウンは黄昏て』を読みまして

皆様こんにちは。
中古マンションマンです。

中古のマンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

 

Twitterで話題になっていたので気になっていたものの、
まだ読んでいなかった『ニュータウンは黄昏て』を、今更ながら読んでみました。

あらすじや書評は、見事にまとまめられているものがあるので、
以下のリンクなどをご参照ください。
私は、これから中古マンション購入を検討している人に向けて、
本書から得られたヒントを書いていければと思います。

すこーしだけ、ストーリーをお話ししますと、
最寄駅からバス便のニュータウン団地に暮らす家族の葛藤が、
母・娘それぞれの視点から描かれています。
バブルの絶頂で買ってしまったためローンの返済に苦しみ、
老人ばかりの管理組合でそれぞれのエゴのぶつかり合いに苦しみ、
こんな事ならこんな家買うんじゃなかったという後悔が綴られています。
娘の恋とか、色々なストーリーが展開されるのですが、
基本的に読んでてなんとも切なく、やるせない気持ちになります。


DJあかいのマンション総研(DJあかいさん)

mansioninstitute.com

 

マンション購入を真剣に考えるブログ(のらえもんさん)

wangantower.com

 

ヒント① 中古マンションは『立地』

この物語に登場する中古マンションは、
バブルの絶頂時には6,000万円以上したものの、
現在の売却想定額は1,500万円程度の団地です。
おまけに、住人の負担なしでの建て替え話が持ち上がるも、
結局はディベロッパーの採算が合わずに頓挫してしまいます。

何故こんなことになってしまったのか?

そう、この団地がニュータウンの駅遠物件だったからです。

駅から近ければ、ここまで価値が下がることはなかったはずだし、
敷地が十分にあるのであれば建て替えによって資産価値を高める
ことはできたかもしれません。
このニュータウンの様に緑が溢れ、「量」より「質」を重視して
作られた集合住宅であれば一定の需要はあるはずです。
ただ、同じ様な環境で、駅から歩いてすぐのところと、
バスが必須のところを比べたら、限られた需要が前者に集中してしまいます。

駅から近いことが全てではありませんが、将来的に需要がある立地
を意識的に選択することが重要だと言えます。

 

ヒント② 中古マンションは『管理』

「マンションは管理を買え」とはよく言われるものの、
じゃあ一体管理ってなんなのさ、ということを本書から学ぶことができます。

管理状態がいいマンションってどういうマンションでしょうか?

 庭木の手入れが行き届いている
 自転車がきれいに駐輪されている
 掲示板に貼られた紙がきれいに並んでいる
 修繕積立金がたくさん溜まっている
 長期間の修繕計画が立てられている
 外観がきれい
 etc

管理の良し悪しを判断するためには色々な要素を踏まえて、
総合的に判断するしかないと言えます。

総合的な判断を下す重要な材料として、理事会・総会の動きについても、
事前にできる限りの情報を集めるべきだな、と本書を読んで痛烈に思いました。

見た目だけではわからないから、過去の修繕履歴・重要事項調査報告書・
長期修繕計画案を読み込み定量的なデータを精査することは大切です。
しかし、結局、人対人のやりとりについては議事録や管理会社の担当者、
住人の方のお話など定性的な情報も合わせて吟味する必要があると言えます。

※中にはワンマンな理事長が長く天下を取って問題が起きるケースもあります。

この団地では、理事会に定年制を設けるという議題も出ていた様で、
そんな事が話し合われているということを知ったら、
他の部分が気に入っていても、購入を避ける若者は増えるでしょうね。
無料でも売れなくなる日は近いです。

 

ヒント③ 建て替えが実現するならラッキー 

建て替え推進派の住人が、建て替えの実現のために一生懸命活動する姿が
この物語では登場します。
が、おそらくこの団地に関しては建て替えを迎えることは困難でしょう。
建て替えを行うための負担・犠牲が大きすぎて、
無理して建て替えをしようと望む人は十分に集まらないでしょう。

実際に中古マンションの購入を検討する時でも、
この先どれくらい住めるのだろうか、という事を気にする方は多いと思います。
つまり、どれくらい建て替えをせずに保っていられるのか、という事です。
上記の推進派住人は建て替えのメリットをよく理解していましたが、
一般的には建て替えはネガティブな印象を持たれるのではないでしょうか。

ところが、本書で登場した通り、建て替えが実行されると、
居住者にとってメリットがあるのです。
資産価値も上がれば、設備も新品になりますからね。
私がいうのもなんですが、建て替え万歳なんです。

それなのに、なんでこんなにも建て替えが実行されていないのだろう、
という疑問も出てくると思いますが、実際には住人の負担ゼロで行える
建て替えというのがほとんどないのです。

二子玉川、三田などの超好立地や、低層で敷地に余裕のある団地であれば
実現した事例もありますが、そうでなければ、建て替えの実現は困難です。
むしろ、丁寧に管理をして長持ちさせようという方向性になるはずです。

なので、もしも中古マンションに住み始めてから、建て替えが決まるとなれば、
それは住人にメリットがあるはずなので、基本的にはラッキーな事です。
積極的に建て替えを見越して中古マンションを選ぶというのも難しいですが、
ともあれ、建て替えが起こったらラッキーだという考えは持った方が良いでしょう。

 

すごく勉強になる本でしたので、また読み直してみます。
それから、なんと言われようと、やっぱり地主は羨ましい、と思いました。

では。

リノベ?そのまま?中古マンションにどう住まう?③

皆様こんにちは。

中古マンションマンです。

中古のマンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。


さて、前回の予告の通り、
リノベ?そのまま?中古マンションにどう住まう?
というテーマのまとめをしようと思います。

1回目は、「そのまま」「リノベ済み」「リノベする」
それぞれのメリット・デメリットや、
どんな人に向いているのか、ということについて書きました。

chukomansionman.hatenablog.com


2回目では、それぞれの住み方について、実際の物件を当てはめて
リアルな数字を見てみました。
乱暴なシミュレーションで怒られそうですが。。

chukomansionman.hatenablog.com


3回目となる今回は、これまでのお話をまとめて終わりたいと思います。

 

それぞれのメリット・デメリット

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「住まい」や「暮らし」 を大切にしたい、
という人にとっては、そのまま・リノベ済みは物足りないかもしれません。
いい中古マンションを手に入れて、自分たちらしく作るというのが
一番いい家の買い方になるでしょう。

お部屋の中よりも、「外観」や「施設・設備」を重視したい方は、
そのまま住めるような中古マンションに住むのが良いでしょう。
いくらリノベーションでお部屋の中を綺麗にできても、
外側までは個人ではできませんし、共用部分の設備という面では、
古い中古マンションは築浅の中古マンションには勝てません。

希望のエリアに住みたい、でも予算的に難しい、、、
という人はリノベ済みに住むのが満足度が高くなるでしょう。
業者が簡単にリフォームしたようなものであれば、
築浅やフルリノベーションをする場合に比べて割安感があります。
工事や仕様の質の低さ、見えない部分が不安であるというデメリットは
この際気にしないことにしましょう。

 

実例を見てみると

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中古マンションマンが大好きな東陽町を例に、
そのまま住める築浅、リノベ済み、リノベ向きの現況物件を、
それぞれ実際に売りに出ている情報からピックアップしてみました。

東陽町駅徒歩10分以内という点は全て共通しているものの、
立地も規模も厳密には条件が違います。
ですから、単純にこれらを比較するのも乱暴な気がするのですが、
とは言え、築年数の差で大きな価格差が生まれるのは事実です。

これらの物件について、お金や住みやすさなどの面で
具体化した結果は、次の通りとなります。

 

まとめ

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このように並べてみてみると、リノベーションして住む、
というのが最もバランスの取れた選択の様にも思えます。
金額も抑えられ(このケースでは意外にもリノベ済みよりも安くなった)、
価値の安定した中古を手に入れることができ、
何よりも間取りや内装の工夫によって、「住まい」が「暮らし」をよくできる。

そのまま住む場合については、築年数が浅いが故に、
経年での売買価格の目減りが大きくなるということは仕方がないでしょう。
当然立地や売買のタイミングにもよりますが、
購入した時の価値を20年も保ち続けるのは難しいケースがほとんどです。
とは言え、外観もそう、オートロック・ディスポーザーの様な設備もそう、
古い中古では叶えられない魅力もたくさん持っています。

リノベ済みに住む、というのも割とバランスの取れた選択肢だと言えます。
「好立地だけど中古だから住める」という中古マンションのメリットは、
特にこの様な買い方の時に感じることになるかもしれません。
中古マンションも相場がジリジリと上昇し続けていますから、
リノベーションして住む、という選択は費用面の負担が大きくなっています。

 

というわけで、いろいろな住み方がありますが、
結局は自分が一番満足のいく住み方をすればいいのです!
十人十色の中古マンションライフが、そこにはあります!

 

では、この辺で。

リノベ?そのまま?中古マンションにどう住まう?②

皆様こんにちは。

中古マンションマンです。

中古のマンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

 

先日、中古マンションにどうやって住まうか、
という様な記事を書きました。

chukomansionman.hatenablog.com

 

そのまま住むもよし、
リノベーション済みに住むもよし、
リノベーションして住むもよし、

色々な選択肢があるよね、というお話でした。

今回は、実際に売りに出ている物件を当て込んで、
よりリアルに見ていこうと思います。

 

それぞれの物件紹介

まずは、同じエリア・同じくらいの広さで
そのまま・リノベ済み・リノベする、
物件をピックアップして見ましょう。

サンプルは以前お散歩した東陽町にしましょうか。
広さは60〜70平米程度でat homeで集めてみましょう。
※以下、2017.3.22時点での情報です。

 

そのまま

マンション名:シャリエ東陽町ファースト
専有面積  :64.66平米
販売価格  :4,950万円(253.2万円/坪)
築年月   :2012年7月(築4年)
総戸数   :32戸
アクセス  :「東陽町駅」徒歩2分

さすが新しいマンションなので、設備もまだ綺麗なようです。
お風呂も今風ですし、浴室乾燥機もついています。
床暖房・宅配ボックスなどの新築/築浅マンションの標準装備は
バッチリ備えていますね。

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リノベーション済み

マンション名:藤和東陽町コープ
専有面積  :67.76平米
販売価格  :3,680万円(179.6万円/坪)
築年月   :1979年10月(築37年)
総戸数   :26戸
アクセス  :「東陽町駅」徒歩6分

築年数の経ったマンションではありますが、
リノベーションされているので内装は新品です。
食洗機付きの対面キッチンに、
浴室乾燥機付きのお風呂など設備面は使いやすそうです。

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リノベーションする

マンション名:南砂住宅2号棟
専有面積  :60.65平米
販売価格  :2,580万円(140.7万円/坪)
築年月   :1974年10月(築42年)
総戸数   :559戸(2号棟)
アクセス  :「東陽町駅徒歩7分

マイフェイバリットマンションとして取り上げた、
あの巨大な南砂住宅です。
間取り図を見る限り、ほぼほぼ分譲当時のままの様ですね。
居室が全て和室という今では考えられない作りです。

chukomansionman.hatenablog.com

f:id:chukomansionman:20170322162259p:plain

 

色々比較してみましょう

さて、各物件が出揃ったところで、
毎月の支払い、資産価値、住みやすさなど、
いくつかのな観点から比べてみましょう。

 

毎月の支払い

まずは、分かりやすいところから。
諸費用のみ自己資金を投入し、基本フルローンで組んだ前提で考えましょう。
金利は0.725%で35年、ボーナス払い無しと仮定しますね。
リノベーションする場合については、リノベーション費用を1,000万円とし、
それも住宅ローンで合わせて借りるということにしましょう。
※簡単のため、住宅ローン控除や固定資産税は無視しています。

そのまま

毎月返済額:133,477円
管理・修繕:25,220円
 合計  :158,697円

リノベーション済み

毎月返済額:99,232円
管理・修繕:23,400円
 合計  :122,632円 

リノベーションする

毎月返済額:96,535円
管理・修繕:18,000円
 合計  :114,535円

 

管理費・修繕積立金は建物規模や築年数にもよりますから、
トータルの支払いをみた時にどの住み方が一番安いか、
ということは明言を避けたいですが、今回比較した物件でいうと、
支払いが多い方から順に、

そのまま>リノベ済み>リノベする

という結果になりました。
「リノベ済み」と「リノベする」が大体同じくらいで、
そのままと比べると7〜8割の金額で抑えられるというイメージですね。

※南砂住宅は巨大かつ優れた自主管理のマンションなので
特に管理費・修繕積立金が安いです、念のため。

 

資産価値

資産価値=「価格の安定性」と「流動性
と捉えれば、いかに将来に向けて価値の目減りが少なく、
現金化しやすいかというところがポイントになると思います。
3件とも好立地ですので、流動性は優れていると仮定して、
価格の安定性という点を比較してみましょう。

楽したいので、ウチノカチを使って、
20年後の価格をシミュレーションしてみましょう。

そのまま

20年後なので、
築24年、65平米、駅徒歩2分で叩いて見ると、
出ました、3,164万円

4,950万→3,164万円なので、その差は▲1,786万円

リノベーション済み

築57年、68平米、駅徒歩6分で叩いて見ると、
と思ったのですが、築50年が最長なので、
68平米、駅徒歩6分の条件での最低値を採用しましょう。
出ました、2,908万円

3,680万円→2,908万円なので、その差は▲772万円

リノベーションする

こちらも、築年数が上限を超えるので、
61平米、駅徒歩7分の条件での最低値を採用します。
出ました、2,815万円

リノベーション費用を1,000万円と仮定していますから、
3,580万円→2,815万円なので、その差は▲765万円

 

予め言っておきますが、かなり乱暴なやり方をしているという自覚はあります。
南砂住宅などは物件の購入価格より将来の売却価格が高いですし。
南砂住宅の価格が4~5年前から500万円ほど上がっている事を考えると
大きく外れているというわけではないかもしれませんが。。

ポイントとしては、
・「リノベ済み」「リノベする」は築年数が古い分、目減りが少ない
・リノベーションにかけたお金は20年もすれば償却されきってしまう
というあたりでしょうか。

 

住みやすさ

住まいの満足度と言い換えてもいいですね。
定性的な内容ですし、価値観はそれぞれですから、
比較するのが難しいのですが。。

そのまま

専有部分の設備は最新ではないですが、共用部分は充実しています。
オートロックですし、宅配ボックスもありますし、
24時間ゴミ出し可能ですし。

間取りについては、リビングを広くとった2LDKのつくりなので、
3人家族であれば十分でしょう。
リビング周辺に収納がないため、収納家具を配置することにはなりそうです。

リノベーション済み

畳コーナーをつくるあたり、再販物件にしては少し凝っていますね。
住まいに対して要求の高くない人であれば十分に満足できそうです。

懸念があるとすれば、ターゲットと間取りのアンバランス感は否めません。
このエリア・この内装・この広さであれば、恐らくファミリー層が
ターゲットになってくると思うんです。
それにしては、玄関が狭いし、キッチンが小さそうだし、
やはりリビング・キッチン周りの収納は足りなそうだし、
暮らしていく上での不都合は出てきそうな予感ですね。

リノベーションする

お部屋の中については、満足度が一番高いと考えていいでしょう。
特にこちらのマンションであればとり払えない壁もなさそうですし、
住む人それぞれの暮らしに合わせた住まいづくりができます。

リノベ済みにも言えることですが、共用部分の設備については、
新しいものには叶わないということは言えると思います。

 

どれが住む人の価値観に合うかというところにはなりますが、
恐らく「リノベする」が最も満足度が高く、
出来合いものもに住む「そのまま」「リノベ済み」を比べると、
共用部分の差があるので、

リノベする>そのまま>リノベ済み

という順番になる気がしています。

 

次回予告

次回は、このお話を表にまとめた上で総括をしますね。

 

では、乞うご期待。

三田ナショナルコート@田町

皆様こんにちは。
中古マンションマンです。

 

中古のマンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

 

お待ちかねの中古マンション紹介のお時間です!

(誰も待ってないよー)

という声も聞こえてきそうですが、気にしません。

 

今回ご紹介するマイフェイバリットマンションは、、、

三田ナショナルコートです!!!

 

(おぉ、三田!いつもより好立地だね)
(話題の山手線新駅の近くだね!)
(港区!!港区!!港区!!)

 

なんて、いつもよりはポジティブな声が聞こえてきそうです。

 

さぁ、いきますよ。
全414 戸、1982年竣工の三田ナショナルコートのいいところを
3つに絞って見ていきましょう。

 

魅力① 行き届いた管理

立地の良さや資産性を魅力の一発目に持ってきたいところですが、
このマンションの一番の魅力は行き届いた管理・計画的に進められている
修繕の部分だと思っています。
立地が良くても悲惨なマンションも沢山ありますものね。。。

 

外観や共用部分の綺麗さについては、現地に行ってみればよくわかると思います。
田町に出かけることがあったらせっかくですので見てみてはいかがでしょうか。
大規模修繕も平成25年から26年にかけて実施したばかりですし、
日々の清掃や細かな修繕もきちんと行われている様です。
修繕のためのお金もしっかり溜まっていますから、
今この瞬間に突発的な修繕が必要になっても対応できるだけの余力があります。

 

一点気をつけていただきたいところがあるとすれば、専有部分の作りです。
専有部分の給水・給湯管が、どうやら銅でできている様なのです。
素材の特性上、劣化で穴が開いてしまう恐れなどもありますから、
この部分についてはきちんと樹脂管などに変更してあげると良いと思います。
お部屋の中がピカピカのリフォーム済みの状態での購入を検討する場合は、
どこまでの工事を行なっているか要チェックです。

 

共用部分はマンション全体での修繕が行えるものの、
専有部分については自分たちで維持・管理することになりますから、
気持ちよく暮らすために見えない部分も意識しましょう。


魅力② 利便性は言うことなし

特に言うことないですかね、利便性については。
山手線の新駅をさて置くとしても、
駅までの距離は、すごく近いわけではないですが、
田町駅まで徒歩10分で行けます。
線路の下をくぐっていくことになりますが、
泉岳寺の駅も徒歩10分ほどです。
※線路の下の道、天井が低くて驚きます。

 

【交通】
田町→東京:6分 乗り換え0回
田町→渋谷:15分 乗り換え0回
田町→新宿:22分 乗り換え0回
田町→横浜:30分 乗り換え0回
田町→池袋:31分 乗り換え0回

 

と、基本どこにいくにしても30分程度で行けてしまいます。
また、港区は「ちぃばす」というコミュニティバスが張り巡らされているので、
麻布十番や六本木もバスですぐに行けてしまいます。

ちぃバス 路線図

 

【買い物】
近くのスーパーだと、
グランパークB1のピーコックまで400m
リニューアルオープンした肉のハナマサまで500m
で普段の買い物は事足りるでしょう。
ちなみに、ハナマサはまさかの高級感がある外観で、しかも24時間営業です。

 

他にも、田町駅の東側(三田ナショナルコートのある側)は目下開発中。
公共施設も充実し、ますます便利で暮らしやすい街になりますね。

www.nomu.com


魅力③ 将来性も抜群

駅前の開発、新駅の誕生により、
三田ナショナルコートはますます人気になっていくでしょう。
地図で見ると、新駅と三田ナショナルコートの位置関係はこんな感じ。

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新駅の発表がされる前に買った人、あるいはその直後に買った人でも、
今ほど中古全体の相場が高くなかったので、いい思いをしているでしょうね。
羨ましい限りです。

 

これからガツンと売買価格が上昇するかどうかはなんとも言えませんが、
JRとしても明確に人を集めたいエリアであることは間違いないので、
値下がりするということはほぼ考えにくいでしょう。
立地・管理ともに優れたマンションですから、更に築年数を経たとしても、
古いから嫌だ、と敬遠されることは少ないでしょうね。

 

古くからこの辺りのエリアを知っている人だと、
「芝浦」という住所に対していい印象を持っていない人が多い様に感じます。
港区の中ではうらぶれたエリアというか、工業的というか、華がないというか、
そんな印象をお持ちの様なのですが、

 タワーマンションが建って若い人が増えて、

 駅前が開発されて住みやすくなって、

 新駅ができて利便性が増して、

 新駅の駅前だって開発されるはずなので更に住みやすくなって、

このエリア、あるいは、三田ナショナルコートの将来性に懸念があるとしたら、
何があげられるでしょうね?
というくらい魅力に溢れた中古マンションだと、中古マンションは思っています。


まとめ

中古マンションといえど、港区なのでそれなりの金額はします。
とはいえ、新築・築浅と比べればお求めやすい金額で、
便利な暮らしと安定した資産を手に入れることができる、
非常に優れた中古マンションだと思います。

 

立地が良くても管理が杜撰なマンションに魅力は感じませんが、
三田ナショナルコートは立地も管理も◎のマンションですから、
中古マンションマン的にも高評価です!
こんな素敵なマンションに住んでみたいものですね〜。 

 

では。

リノベ?そのまま?中古マンションにどう住まう?

皆様こんにちは。
中古マンションマンです。

 

中古のマンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

 

突然ですが、中古マンションに住むっていう事を考えた時に、

住み方って大きく3つあると思うんです。

 

・そのまま住む

・リフォーム/リノベーションされたものに住む

・リフォーム/リノベーションして住む

 

この3つ。

 

なので、

それぞれどういうメリット・デメリットがあるのか

どんな人にはどの住み方があってるのか

みたいな事を考えてみようと思います。

 

そのまま住む

まずは、中古マンションを買って、そのまま住むケースを考えてみます。

築浅で室内の状態が良い場合とかですかね。

メリット・デメリットを細かく上げていこうと思ったらキリがないでしょうから、

それぞれ2つずつに絞ってみていこうと思います。

 

メリット① すぐ住める

そのまま住むわけですから、すぐに住めるのはいいところですよね。

リフォームの手間も時間もかかりません。

年度内になんとか引っ越したい!

賃貸の更新に間に合わせて引っ越したい!

などの切羽詰まった状態でも間に合いそうですね。

 

メリット② リーズナブル

水回りを一新しようと思うと、それだけでも100万円単位のお金が

必要になってきます。

比較的築浅の物件だと、そもそもの物件価格が安いとは言えませんが、

リフォームにお金をかけずに満足して暮らせるなら、

合理的な選択と言えるかもしれませんね。

 

デメリット① 間取りにあわせて暮らす

間取りに合わせて暮らすというのは当たり前のことですが、

もう少しこの部屋狭くてもいいのに、もう少し収納欲しいのに、

などなど住まいについての細かな不満はでてくるでしょう。

この部屋は「あなた」のためにつくられたわけではなく、

広く「万人」に受ける様につくられたものですからね。

 

気にいる間取りを探して半年も一年も物件を見て回るのは

珍しいことではないですよね。 

 

デメリット② 設備が新しくない

設備が新しくない、というのはなんとも微妙な書き方ですが、

古くはないんだけど、最新ではないし、使用感があるよな、

というニュアンスです。

水回りなどの「設備」に住まいの価値を見い出す人もいる様で、

そんな方だと、5年前時点では最新だったキッチンを見ても、

スペックが足りないと不満を抱くことになるかもしれません。

でも、まだまだ綺麗で使えるから取り替えるのももったいないし、

などという悩みも出てきそうですね。

 

こんな人は「そのまま」

まず、間取りや内装によって暮らしの質を上げたい、

ということを考えていない人は「そのまま」で、

十分満足できるのではないでしょうか。

住まいの中身よりも外観や共用部の充実を求めるという方にとっては、

リノベーションにかけるお金は無駄になってしまうでしょう。

 

あるいは、短いスパンでの住み替えを考えている人も、

この住み方が良いのかもしれません。

未使用の状態で引き渡すわけではないですから、

購入時にちょっとしたリフォームをしたとしても、

例えば4~5年後に売却するときには価格を載せることはできず、

償却されてしまうと考えた方が良いでしょう。

ならば、十分使えるし、決して古くもない、大して痛んでもいない

お部屋で暮らして、余計な出費を避けるのが吉だと思います。

 

リフォーム/リノベーションされたものに住む

不動産ポータル見てるとよく目にしますね、

「リフォーム済み」「リノベーション済み」を謳う物件たち。

どうなんでしょうかね。

 

メリット① すぐ住める

これもメリットは、すぐ住めること。

しかも設備は全て新品ですから、人が使った設備を使い、

人が住んでいた空間で過ごすことに抵抗がある人でも、

気持ちよく住み始めることができるでしょう。

 

センスの良し悪しはさておき、家具付きで販売する業者も多いですから、

家具選びも省略できてしまいますね。

 

メリット② 割安感がある

リノベーション済みを謳って販売されている中古マンションは、

比較的築年数が経っているケースが多い様に感じます。

築年数が経つことで物件自体の価格が下がっていますから、

「この立地で、この価格で、中もピカピカで、お得じゃん!」

とリノベーション済み物件を購入する方も沢山いるでしょう。

 

デメリット① 間取りにあわせて暮らす

デメリットのひとつ目は、そのまま住むのと同様に、

あくまでできあがった間取りで生活することになるので、

不満は生まれてしまうでしょう。

定量的なデータがあるわけではないのですが、

「間仕切りすぎ」「キッチン小さすぎ」「収納少なすぎ」

あたりの不満はよく耳にする気がします。

 

デメリット② 内装が安っぽい

再販業者を責めないであげてほしいのですが、

はっきり言って再販業者のリノベーション済み物件は、

できる限り工事費を圧縮しようという考えのもとつくられています。

この辺りは別記事で書こうと思いますが、

工事にお金をかければかけるほど、再販業者としては利益が減るし、

新規の仕入れ(リフォーム前物件の購入)ができなくなります。

いたずらに在庫をダブつかせるわけにはいきませんからね。

 

全ての業者という訳ではないですが、誤解を恐れずに言えば、

なるべく低コストで見栄えのいいお部屋を作り上げること、

が再販業者の使命になります。

間取りも内装も普通(あるいはそれ以下)というのは仕方ないことです。

 

こんな人は「リノベーション済み」

住宅にかける予算をできる限り抑えたい方にはオススメです。

そのまま手をかけずに住める程度の中古マンションよりは、

築年数が30年・40年と経っているリノベ済み中古マンションの方が

売り出し価格は安いケースがほとんどだと思います。

 

立地にこだわりたいけど、予算がいっぱいいっぱいで、

築浅マンションも無理、リノベーションにもお金をかけられない

という方はリノベーション済みを選ぶというのもアリでしょう。

 

リフォーム/リノベーションして住む

最近増えてきた印象がある、リノベーション。

その中でも、自分たちで間取りから作ることができる、

請負型のリノベーションを選択した場合ですね。

 

メリット① 暮らしにあわせた住まいになる

間取りや内装、使用に至るまで自分たちで決めることができるので、

自分たちのライフスタイルに合わせた住まいを作ることができます。

リビングに集う家、趣味を楽しむ家、ペットと戯れる家、貸しやすい家、

など、住む人それぞれの目的に応じた住まいができあがるので、

日々の暮らしの満足度は高くなるでしょう。

 

メリット② 安心して住める

設計段階から始まり、工事についても自分たちで確認することができます。

解体したコンクリートむき出しの状態から、床下に配管・配線がなされ、

床や壁ができていき、設備が取り付けられ、仕上げ作業が行われる、

という一連の工事を確認することができますから、

実は古い配管がそのまま使われているんじゃないか、

というような不安を取り除くことができます。

 

自分の住まいがどの様につくられていったのか、

床下や壁の中に隠れてしまっている裏側まで知ることができたら

安心できる気がしますよね。

 

デメリット① 費用がかかる

水回りを一通り交換し、床壁天井も綺麗にしようと思うと、

500万円くらいのお金はあっという間に無くなったりします。

ケルトンからのリノベーションをするとなると、

1,000万円の予算は決して高い数字ではないでしょう。

リノベーション済みのものを購入して住むよりは、

リノベーション前のものを買って、リノベーションしてから住む、

という方が金額としては高くなる場合がほとんどでしょう。

 

デメリット② すぐには住めない

住む家が決まっても、4〜6ヶ月はお引越しできないのは

リノベーションのデメリットと言えるでしょう。

内装の打ち合わせに1〜2ヶ月、工事に2〜3ヶ月は要すので、

なかなか住み始められないもどかしさはあるかもしれません。

 

また、内装の打ち合わせでも、工事が始まってからも、

考えること、決めなければいけないことが沢山あるので、

他の住み方に比べ、住まいについて頭を悩ませる時間は

多くなることは間違いないでしょう。

 

こんな人は「リノベーションする」

自分たちの暮らしをよりよくするために、

住まいを工夫したい・楽しみたいという方は

自分たちらしくリノベーションをして住まうというのが、

もっとも満足度の高い選択になるでしょう。

 

賃貸にしろ、持ち家にしろ、今の住まいの間取りに不満がある、

という方はリノベーションを一度は検討する価値はあると思います。

 

自分の適性に合った中古マンションライフを!

一言で中古マンションといっても千差万別。

新築マンションではなくなったら中古マンションになりますからね。

新しいものにそのまま住む人もいれば、

古いものを自分らしく作り変えて住む人もいます。

みなさんにとってはどの選択がしっくりきそうでしたか?

  

具体的な物件をあて込んでの比較なども面白そうなので、

後日検証してみようと思います。

乞うご期待という事で。

 

では!