"得する"住まいを選ぶべき?いや、"損しにくい"住まいを選ぶべき

皆様こんにちは。
中古マンションマンです。

中古マンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

「住まい」の選び方・在り方について考える機会があったので、
ちょっとそのあたりをお話しできればと思います。

"得する"住まいを選ぶべき?
というテーマで書いていきますね。
ちなみに、本タイトルには結論まで載ってます。

住宅購入は大バクチなのか?

今回の内容を考える発端になったのは、こんな記事を目にした事でした。

blogos.com

「賃貸」vs「持ち家」は私も興味があるところですし、
持ち家派と賃貸派がバチバチにやり合う姿はテレビでも見たりしますよね。
上記の記事では「不動産投資」の観点から家の購入を考えた結果、
運用益はゼロで売却益も見込めないのに長期のローンを組むのは
リスクが大きすぎるから、賃貸にすべき、という結論に達しています。

ところが家は自分が住む限りにおいては「運用益」はなく、出口での「売却益」のみが頼りだ。家は経年劣化していく。早く売却しなければ価値はどんどん落ちていく、これが投資の鉄則だ。

というあたりなど、考え方がわかりやすく表現されてますね。

私自身は「持ち家派」なのですが、共感できる部分もありました。
35年間の長期のローンを組む中で何があるかわからないのだから、
そんなリスクは負わない方がいい、という点などです。
過去に「子供たちに負動産は残さないようにしようね!」という内容の
記事を書いたのですが、流動性の低い不動産を持つ事は確かに恐怖です。

chukomansionman.hatenablog.com

しかし、私の場合は、何が起こるかわからないからこそ、
安全な資産として、流動性の高い不動産を持つべきだよね、
好立地で管理もしっかりした中古マンションがオススメだよね、
という結論にいたっています。

いざ働けなくなったら、すぐに売り貸しできるような、
流動性が高い中古マンションを持っておくのが一番安全だよね、
という風に考えています。

確かに、不動産屋さんに踊らされて郊外型の新築や、
中途半端な立地のペンシルハウスを購入してしまうのは怖いですが、
将来を見据えて情報を仕入れ、じっくりと考えれば、
大バクチという程住宅購入は怖いものではないはずです。

 

住まいは暮らしのベース

下記の一文に対しては言いたい事はわかるのだけど、
だからこそ、なんともやるせない気持ちになりました。

住宅ローンの債務者は、家自体を「生活する」という消費の為だけに使うので、債務の支払いを給与という自らの働きに依存せざるを得ない。 

賃貸に出してお金を生み出しているわけではないので、
確かに消費の為だけに使っているということに間違いはありません。

しかし、私は住まいにかけるお金は「投資」だと思っています。
「暮らし」とは、仕事・家族・趣味・友達など様々な要素の組み合わせですが、
何をするにおいても「住まい」が暮らしのベースになっており、
住まいの良し悪しで暮らしの満足度は変わると思っています。

土地の安い地方や郊外での暮らしなら注文住宅で、
都心部での暮らしなら中古マンション×リノベーションで、
住まいを「作る」という経験がもっと当たり前になるといいんでしょうね。
自分たちの生活をよりよくしてくれるのが「住まい」ですから、
決して「消費」されているわけではありません。

言葉の綾なのかもしれませんが、もしも住まいを
「雨風しのげるプライベートなハコ」、「投資の対象物」
程度に考えているのだとしたら悲しいものですね。

 

"損しにくい"住まい選びを

最後に、そもそも住宅購入で得しようっていうのがおかしい話なのだ、
ということを書いてしめようと思います。

日本では、新築分譲時から築年数が経つごとに価値が下がってしまう、
というのはよく聞く話だと思います。
買った瞬間に2割価値が下がるなんて事も聞いたことがあるのではないでしょうか。
リフォームした分をそのまま売値に転嫁できるわけではないですし、
そもそも、住まいを選ぶときに"得をしよう"というのは危険な考え方です。

得をする=不動産相場の上昇が見込まれるエリアで買う、
ということですから外す可能性もあります。
例えば最近人気上昇中の近郊型の新興住宅地などを買って、
高く売り抜こうと考える方もいるかもしれませんが、
行政の手腕次第では新規流入が行き詰まり、オールドタウン化
する恐れだって秘めています。

4〜5年前に新築マンションを買った人などは、
もしかしたら購入時よりも高く売り抜くことができたかもしれません。
ただ、それは中古含め不動産相場が全体に上がったから起こった事で、
ラッキーの産物です。経験に学ぶのは愚者です。

不動産の購入は大きなお買い物ですから、損得は意識すると思います。
ただし、居住目的で住宅を購入する上で最も大切なのは、
なるべく損しにくい住まいを手に入れよう、と考える事です

新築を買ったって、中古を買ったって、リノベーションをしたって、
購入時よりも高く売り抜ける可能性が低い事は明らかです。
だからこそ、
・将来どの程度の価値の下落が見込まれるのか
・万が一手放す時にはすぐに売り貸しできるのか
・万が一貸すことになった場合、ローンの返済とバランスが取れるのか
・将来にわたって適切な管理が行われる可能性が高いのか
などをチェックしながら"損しにくい"住まい選びを意識してくださいね。

とりとめのない文章になってしまいましたが、
一番伝えたかった事は、
 "損しにくい"住まい選びをすること
がとにかく重要という事です。

では。