50㎡で家族3人暮らせるでしょうか?
皆様、こんにちは。
中古マンションマンです。
中古マンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。
旧耐震マンションの建て替えのための容積率緩和のニュースが
巷で話題になっていますね。
都心部で建て替えが進むと、ますます都心回帰・職住近接という
暮らし方が加速して行くことになりそうです。
都心に需要が集中すれば、周縁の需要を奪うことになりますから、
都心部と周縁部での不動産価値の差が広がる事も考えられます。
であれば、やはり利便性のいい都心に住みたい!
という考えは至極当然で、暮らしやすさの面でも資産の面でも、
都心部で暮らすことのメリットは大きいと思います。
が、しかし。
そもそもの金額が高いことは変えようがない事実です。
住宅購入には予算がありますから、エリアを重視するのであれば、
広さを想定よりも小さくすることが必要になるかもしれません。
前置きが長くなりましたが、
今回は、
『50㎡で家族3人暮らせるでしょうか?』
というテーマで話を進めてみようと思います。
そもそも、どれくらいの広さが必要?
50㎡で3人暮らし、どう思いますか?
狭い?広い?それとも丁度良い?
そもそも、住宅の妥当な広さを考えるときに、
どのようなに計算したらいいのか、一般論を見てみましょう。
国土交通省が示している、居住面積水準が参考になりそうです。
住生活基本計画における居住面積水準
最低居住面積水準
世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活の基本とし
必要不可欠な住宅 面積に関する水準
・2人以上の世帯:10㎡×世帯人数+10㎡
要は、これよりも小さい面積だと普通の暮らしができないのでは、
というラインということになると思います。
仮に5歳の子供を想定すると、3~6歳の子供は0.5人換算なので、
10[㎡/人] × 2.5[人] + 10[㎡] = 35㎡
ということになります。
誘導居住面積水準(都市居住型)
世帯人数に応じて、豊かな住生活の実現の前提として、
多様なライフスタイルを想定した場合に必要と考えられる
住宅の面積に関する水準
・2人以上の世帯:20㎡×世帯人数+15㎡
こちらも計算してみると、
20[㎡/人] × 2.5[人] + 15[㎡] = 65㎡
となります。
つまり、50㎡に3人で住むというのは、
最低ラインよりは余裕があるけど、
一般的な広さからみると狭いと言えそうです。
50㎡3人暮らしの事例を見てみましょう
この内容で書き始めて、まず思い出したのが、
『あえて選んだせまい家』という書籍です。
本屋でたまたま見かけて、立ち読みしたら面白くて即買いでした。
感銘を受けたので、以前ブログでも取り上げました。
chukomansionman.hatenablog.com
気になった方は、是非読んでみてください。
53㎡5人暮らしなど驚かされます。
***
わざわざ本を読むのも面倒臭いという方も多いと思いますので、
ネット上で見られる事例を探してみますね。
丁度、50㎡にフォーカスしたページを見つけました!
なるほど、1LDKか2DKの間取りになるので、普通に暮らせそうですね。
ただし、リビングを取るか、個室を取るかの戦いになりますね。
どちらかは妥協しなければならなそうです。
***
リビングと個室の両方を充実させたい!
という方のために、リノベーションしている事例も探してみます。
まずは、こちら。
個室として仕切られているのは1部屋のようですが、
リビングと緩く繋がった寝室スペースも設けているようです。
寝室は天井が低くてもいいと割り切り、床から50㎝立ち上げて、床下を物入れにすることで収納不足も解消できた。
なるほど、上下方向の空間を有効に使う工夫としても
寝室スペースは活用されているようです。
WICと床下収納という2つの大きな収納があるのですね。
次はこちらの事例を見てみましょう。
横に長い形を生かして上手に空間を作っています。
元の間取りと比べてリビングの解放感は格段に上がっていそうです。
壁面や建具にチェッカーガラスを用いることで、
仕切りがあっても閉塞感を感じさせない工夫がなされています。
こんな工夫もできるかも
いくつかの事例を見たところで、
50㎡で3人暮らしなら別に大丈夫そうだなという事がわかってきました。
ほっと一安心ですね。
ただし、寝室・リビング・ 収納を全て満たすには小上がりを作るなど、
相当な工夫が必要である事もわかりました。
間取り以外にも、こんな工夫ができるかも、
という内容をいくつかご紹介させていただきます。
収納をクラウド化(minikura)
お部屋に収納が少なくても大丈夫。
季節物や使わないけど捨てられないものたちを箱に詰めて
専用の倉庫で管理してもらっちゃいましょう。
物理的な収納スペースを減らす事で、50㎡で3人でもより暮らしやすくなるはず。
住み替え前提での住まいづくり
家を買ったからずっと住み続けなければいけない訳ではありません。
購入して住んではみたものの、子供が大きくなったり増えたりして
手狭になる事もあるでしょう。
そうしたときには、思い切って住み替えてしまうのも1つの手でしょう。
新規に広めの物件を購入してもいいですし、
子育ての数年間は、思い切って郊外型の戸建住宅を借りて住むのも
悪くない選択ではないかと思います。
「持ち家=終の住処」という、これまでの常識にとらわれずに、
早いうちから住み替えを視野に入れて検討するのがオススメです。
なんやかんや色々書きましたが、
結論、3人暮らしなら50㎡で暮らせます!
とは言え、決して広さが十分にある訳ではないので、
なんらかのアイデアを取り入れて住まいづくりを進めた方が、
限られた空間の中でより満足度の高い暮らしが送れそうです。
また、好立地の50㎡くらいのマンションを持てたら、
もしも自分が住まなくなっても貸して回せるでしょうね。
・・・50㎡くらいの中古マンション欲しくなっちゃいました。
では。