中古マンションパトロール~2017.5.3~

皆様、こんにちは。
中古マンションマンです。

中古マンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

さぁ、張り切っていってみましょう、
中古マンションパトロール
中古マンションマンが気になる中古マンションを拾っていきますよ〜。
※コメントは個人的見解で、内容を保証するものではありません。

GWはガッツリお休みする不動産屋さんが多いので、
それほど新着がザックザクという感じではないですね〜。

たまプラーザ団地4街区2号棟 4階

所在地  :横浜市青葉区 美しが丘1丁目 
アクセス :東急田園都市線たまプラーザ駅」徒歩9分
価格   :2,580万円
専有面積 :65.92㎡(内法)
築年月  :1968年3月
リンク  :https://www.livable.co.jp/kounyu/m/detail/CXE174059/
オススメ度:★☆☆

【所感】
田園都市線の主要駅のひとつ、たまプラーザにある団地です。
間も無く築50年を迎える団地ですが、その人気は衰えませんね。
13万㎡(東京ドーム約2.8個分)の広大な敷地に1200以上のお部屋があります。
自然の多い環境や駅周辺の住みやすさからこの団地を選ぶ方もいますが、
土地持ち分の多さから資産として複数戸保有する方もいるようです。
ただし、こちらのお部屋は4階のお部屋。
団地なので階段が狭く、4階まで上がるのは荷物が多い時や、
ベビーカーがあったりすると結構大変そうです。

秀和第2自由が丘レジデンス 6階

所在地  :目黒区 中根1丁目 
アクセス :東急東横線自由が丘駅」徒歩10分
価格   :2,600万円
専有面積 :42.01㎡
築年月  :1971年2月
リンク  :https://www.livable.co.jp/kounyu/m/detail/CWW174034/
オススメ度:★★★

【所感】
秀和です。しかも自由が丘です。
それだけですごい魅力を感じてしまいます。
部屋位置的に目黒通りの音が気になったりするかもしれませんが、
気にしない方や、インプラス付ければまあいいや、
という方であればそこまでネックにはならないかもしれませんね。
広さ的には単身〜ふたり暮らしくらいなら普通に住めますから、
もしも家族構成が変わったら住み替える前提で購入するというのもアリ。
マンションノートには大規模修繕の際に玄関ドアも交換したという投稿もあり、
だとしたらめちゃくちゃいいですね。

あざみ野団地4-1-5号棟 2・3階

所在地  :横浜市青葉区 あざみ野4丁目 
アクセス :東急田園都市線あざみ野駅」徒歩12分
価格   :4,190万円
専有面積 :93.69㎡
築年月  :1982年3月
リンク  :https://www.livable.co.jp/kounyu/m/detail/CXL174041/
オススメ度:★☆☆

【所感】
こちらも根強い人気のある団地です。
たまプラーザ団地よりも新しい時代に供給されたものなので、
周辺環境含めて居住環境の「質」に重きを置いているように感じます。
メゾネットのつくりのお部屋が多く、中古マンションではあるものの、
住んでみると戸建感覚を味わえそうです。
場所の割に結構強気な価格をつけている気もしますが、
実際の専有面積も100㎡に迫る広さなので、妥当なところかもしれません。
あれ?横浜市営地下鉄延伸計画はどうなっているんでしょうね。
延伸計画が進んだら、この団地はますます価値があがりますね。 

メゾン小豆沢公園 5階

所在地  :板橋区 小豆沢2丁目 
アクセス :都営三田線志村坂上駅」徒歩9分
価格   :2,380万円
専有面積 :68.32㎡
築年月  :1985年2月
リンク  :http://www.rehouse.co.jp/mansion/bkdetail/FQ1U4A10/
オススメ度:★★★

【所感】
すごく輝く何かがあるわけではないけど、
なんというか、バランスのいいマンションだと思います。
金額も安く、専有面積も68㎡あり、耐震が気になる方には嬉しい
新耐震基準のマンションになります。
ショッピングモールも商店街もあり、地味に住みやすい街、
志村坂上」が最寄りなのも丁度良い。
都営三田線は埼玉県と繋がっていないため、上り電車は通勤時でも
それほど混雑はしないようですし、やはり丁度良い感じ。
そして、まさかのペット可は丁度良いというより、素晴らしい希少性。
引き渡しが10月と、少し先の期日になっている点は気になるところですが、
別に待ってもいいよという方にとってはいいのではないでしょうか。 

シーアイマンション駒場 7階

所在地  :世田谷区 池尻4丁目
アクセス :東急田園都市線「池尻大橋駅」徒歩10分
価格   :5,680万円
専有面積 :79.74㎡
築年月  :1972年11月
リンク  :http://www.rehouse.co.jp/mansion/bkdetail/FP6UTA11/
オススメ度:★★★

【所感】
抜群の管理体制が売りのヴィンテージマンションです。
エントランス〜管理人室の雰囲気はまるでホテルみたいですよ。
実際に近くで見てみたり、エントランスを入ってみるとわかるのですが、
建物も共用部もとにかく綺麗な状態が保たれています。
給湯器の取り付け方法など、細かいことが明確にルール化されている点も、
綺麗さが保たれる理由となっているのでしょう。
しかおこのお部屋は南西角部屋で80平米近い広さがあるので、
住んでみるとおそらくすごく気持ちの良い空間になるでしょうね。
ただし、部分的にではあるものの、天井面に吹き付けのアスベスト
使用されているという報告も上がっているそうです。
生活する分に不便はないですが、撤去するとなるとコストがかかりそうです。

エンゼルハイム若林 1階

所在地  :世田谷区若林4丁目
アクセス :東急世田谷線若林駅」徒歩3分
価格   :4,780万円
専有面積 :99.44㎡
築年月  :1983年11月
リンク  :http://www.stepon.co.jp/mansion/detail_17123012/
オススメ度:★★☆

【所感】
若林で、100㎡近くあって、4,780万円は感覚的にですが安いな、
という印象でした。
若林なら三軒茶屋までも頑張れば歩きでも20分かからずに行けるし、
お隣の松陰神社前にちょこっと歩いて行けば、
素敵なカフェや美味しいパン屋さんなどオシャレなお店が並んでいます。
広い分ランニングコストがかかるのは、まぁ仕方ないこととして、
眺望や採光がどの程度確保できるのか、という点は懸念材料になりそうです。
角部屋ではあるので、さんさんと光が差し込まなくても、
お部屋の明るさは確保できそうな気がしています。

月島ハイツ 8階

所在地  :中央区 月島4丁目
アクセス :都営大江戸線勝どき駅」徒歩3分
価格   :2,280万円
専有面積 :41.44㎡
築年月  :1974年9月
リンク  :http://www.nomu.com/mansion/id/RC930059/
オススメ度:★★☆☆☆

【所感】
これ、どうなんでしょうね。
リンク先の物件写真と間取り図がかみ合わなくて混乱中です。
写真だと3点ユニットになってるのが、間取り図だと別々になっています。
おそらく、過去に一度リフォームをしてレイアウトを変更しているのでしょう。
そんなことより、このマンションは立地がいいですね。
勝どき駅徒歩3分なんて、なかなかお目にかかれませんぜ。
広さ的には単身〜二人暮しになると思いますが、
こちらに長く住むというよりは、ライフスタイルの変化に応じて住み替え、
という選択肢を選ぶこともできる様な立地ではあります。
新築マンションの開発によってますます「いい街」感が出てきた
月島や勝どきエリアのマンションは、持っていて損はしないでしょうね。
ただ、外観をみる限り管理修繕の状況は微妙かも。

 

さて、今後も不定期にパトロールを続けますので、
トロールをした際は結果のご報告をこんな感じでさせていただきます。

では。

50㎡で家族3人暮らせるでしょうか?

皆様、こんにちは。
中古マンションマンです。

中古マンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

旧耐震マンションの建て替えのための容積率緩和のニュースが
巷で話題になっていますね。

www.nikkei.com

都心部で建て替えが進むと、ますます都心回帰・職住近接という
暮らし方が加速して行くことになりそうです。

都心に需要が集中すれば、周縁の需要を奪うことになりますから、
都心部と周縁部での不動産価値の差が広がる事も考えられます。

であれば、やはり利便性のいい都心に住みたい!
という考えは至極当然で、暮らしやすさの面でも資産の面でも、
都心部で暮らすことのメリットは大きいと思います。

が、しかし。
そもそもの金額が高いことは変えようがない事実です。
住宅購入には予算がありますから、エリアを重視するのであれば、
広さを想定よりも小さくすることが必要になるかもしれません。

前置きが長くなりましたが、
今回は、
『50㎡で家族3人暮らせるでしょうか?』
というテーマで話を進めてみようと思います。

 

そもそも、どれくらいの広さが必要?

50㎡で3人暮らし、どう思いますか?
狭い?広い?それとも丁度良い?

そもそも、住宅の妥当な広さを考えるときに、
どのようなに計算したらいいのか、一般論を見てみましょう。

国土交通省が示している、居住面積水準が参考になりそうです。
住生活基本計画における居住面積水準

最低居住面積水準
世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活の基本とし
必要不可欠な住宅 面積に関する水準
・2人以上の世帯:10㎡×世帯人数+10㎡

要は、これよりも小さい面積だと普通の暮らしができないのでは、
というラインということになると思います。
仮に5歳の子供を想定すると、3~6歳の子供は0.5人換算なので、
 10[㎡/人] × 2.5[人] + 10[㎡] = 35㎡
ということになります。

誘導居住面積水準(都市居住型)
世帯人数に応じて、豊かな住生活の実現の前提として、
多様なライフスタイルを想定した場合に必要と考えられる
住宅の面積に関する水準
・2人以上の世帯:20㎡×世帯人数+15㎡

こちらも計算してみると、
 20[㎡/人] × 2.5[人] + 15[㎡] = 65㎡
となります。

つまり、50㎡に3人で住むというのは、
最低ラインよりは余裕があるけど、
一般的な広さからみると狭いと言えそうです。

50㎡3人暮らしの事例を見てみましょう

この内容で書き始めて、まず思い出したのが、
『あえて選んだせまい家』という書籍です。
本屋でたまたま見かけて、立ち読みしたら面白くて即買いでした。
感銘を受けたので、以前ブログでも取り上げました。

chukomansionman.hatenablog.com

気になった方は、是非読んでみてください。
53㎡5人暮らしなど驚かされます。

***

わざわざ本を読むのも面倒臭いという方も多いと思いますので、
ネット上で見られる事例を探してみますね。

丁度、50㎡にフォーカスしたページを見つけました!
なるほど、1LDKか2DKの間取りになるので、普通に暮らせそうですね。
ただし、リビングを取るか、個室を取るかの戦いになりますね。
どちらかは妥協しなければならなそうです。

fukumane.jp

***

リビングと個室の両方を充実させたい!
という方のために、リノベーションしている事例も探してみます。

まずは、こちら。
個室として仕切られているのは1部屋のようですが、
リビングと緩く繋がった寝室スペースも設けているようです。

寝室は天井が低くてもいいと割り切り、床から50㎝立ち上げて、床下を物入れにすることで収納不足も解消できた。

なるほど、上下方向の空間を有効に使う工夫としても
寝室スペースは活用されているようです。
WICと床下収納という2つの大きな収納があるのですね。

renoverisu.jp

次はこちらの事例を見てみましょう。
横に長い形を生かして上手に空間を作っています。
元の間取りと比べてリビングの解放感は格段に上がっていそうです。
壁面や建具にチェッカーガラスを用いることで、
仕切りがあっても閉塞感を感じさせない工夫がなされています。

renoverisu.jp

こんな工夫もできるかも

いくつかの事例を見たところで、
50㎡で3人暮らしなら別に大丈夫そうだなという事がわかってきました。
ほっと一安心ですね。

ただし、寝室・リビング・ 収納を全て満たすには小上がりを作るなど、
相当な工夫が必要である事もわかりました。

間取り以外にも、こんな工夫ができるかも、
という内容をいくつかご紹介させていただきます。

収納をクラウド化(minikura)

お部屋に収納が少なくても大丈夫。
季節物や使わないけど捨てられないものたちを箱に詰めて
専用の倉庫で管理してもらっちゃいましょう。
物理的な収納スペースを減らす事で、50㎡で3人でもより暮らしやすくなるはず。

minikura.com

住み替え前提での住まいづくり

家を買ったからずっと住み続けなければいけない訳ではありません。
購入して住んではみたものの、子供が大きくなったり増えたりして
手狭になる事もあるでしょう。
そうしたときには、思い切って住み替えてしまうのも1つの手でしょう。
新規に広めの物件を購入してもいいですし、
子育ての数年間は、思い切って郊外型の戸建住宅を借りて住むのも
悪くない選択ではないかと思います。

「持ち家=終の住処」という、これまでの常識にとらわれずに、
早いうちから住み替えを視野に入れて検討するのがオススメです。

 

なんやかんや色々書きましたが、
結論、3人暮らしなら50㎡で暮らせます!
とは言え、決して広さが十分にある訳ではないので、
なんらかのアイデアを取り入れて住まいづくりを進めた方が、
限られた空間の中でより満足度の高い暮らしが送れそうです。
また、好立地の50㎡くらいのマンションを持てたら、
もしも自分が住まなくなっても貸して回せるでしょうね。

・・・50㎡くらいの中古マンション欲しくなっちゃいました。

では。

『猫ちゃん×中古マンション』について考えてみました

皆様、こんにちは。
中古マンションマンです。

中古マンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

f:id:chukomansionman:20170425125113j:plain

突然ですが、猫ちゃん、好きですか?
かわいいですよね、猫ちゃん。
私は飼ったことがないのですが、猫を飼っている親戚や友達の家に行く度に
抱っこして撫で撫でして癒されていました。

家を買う事になったら、是非かわいい猫ちゃんと一緒に
楽しい暮らしをしていきたいですよね。
朝癒されて、帰ってきてから癒されて、お休みの日も癒されて、
仕事の疲れもかわいい猫ちゃんがいれば何のその、ですよね。
※猫ちゃんと暮らした事のない私が言うのもなんですが。。

という事で、今回は『猫ちゃん×中古マンション』をテーマに、
どんな工夫ができるのか、ついでに現在売り出されているもので、
猫ちゃんと暮らすのにピッタリの中古マンションがあるのかも併せて
見てみようかと思います。

猫ちゃんと暮らせるマンションは少ない?

猫ちゃんと素敵な暮らしを送りたいですよね。
キャットウォークとか作って、自由に遊ばせてあげて、
それを見ているだけでも癒されそうですね。

・・・ところが、築浅でない中古マンションにおいては、
ペットが飼えないケースが割と多いのです。
感覚的には昭和築のマンションでペット可に絞って探すと、
選べるマンションの数が10分の1くらいになるような気がします。
あくまで感覚的に、ですが。

規約で「ペット飼育不可」となっているマンションでペットを飼い続けると、
最悪の場合追い出されることもあるかもしれません。
もちろん、黙って飼っていても誰も何も言ってこないケースもありますし、
総会での決議を経てペット不可からペット可に変わる事もあります。
ただ、既にペットを飼っていて、引越してからもペットと一緒に過ごしたい
という事であれば、現状でペットが飼えるマンションを選ぶのが安心ですよね。

猫ちゃんと暮らせる中古マンション探しは、選べる母数が少なくなるので、
競争は一層激しくなります。
なので、スピーディに意思決定できるだけの準備と覚悟が必要になります。


猫ちゃんと暮らすお部屋

猫ちゃんと暮らせるマンション探しは大変だという、
苦しくなるようなお話しから始めてしまいましたが、
ここからはワクワクするようなお話しに切り替えましょう。
どのような工夫をして、猫ちゃんと楽しく暮らしているのか見ていきましょう。

素材を工夫してみる

猫ちゃんと暮らすと、どうしても傷やにおいが問題になってきます。
気持ちよく暮らすために、まずはどんな素材で工夫ができるのか見てみましょう。

・表面強化壁紙
猫ちゃんのひっかき傷に強い壁紙が市販されています。
例えば、下記のような商品を使えば、壁紙の傷にストレスを感じることは減るでしょう。

www.lilycolor.co.jp

・消臭壁紙
消臭作用のある壁紙もありますから、たとえば洗面所に猫ちゃんトイレを置いて、
そこの壁紙をこのようなものにするのもありかもしれません。

www.toli.co.jp

・漆喰壁
塗り壁にしてあげると仕上げの強度が増すのもありますし、
猫ちゃんが爪をとぎにくくなるそうです。
消臭効果もあるので、漆喰の塗り壁にしてみるのもいいですね。 

www.atopico.com

アイテムを工夫してみる

猫ちゃんと楽しく過ごすために、こんなものも使えるかもしれません。

・ペットドア
扉を閉めた状態でも猫ちゃんが出入りできるような建具です。

www.mokutate.com

・キャットタワー
キャットウォークを作るのは大袈裟な気がするけど、
しっかり猫ちゃんを遊ばせたい、という事であればキャットタワーですね。

www.cats-depot.com

間取りを工夫してみる

リノベーションで、猫と暮らす住まいを作った事例を
いくつかピックアップしてみました。
いずれもキャットウォークを作ってあげたり、
猫ちゃん専用の通路があったり、遊び心にあふれた素敵な住まいです。

www.ecodeco.biz

www.renoveru.jp

craft.jp.net


猫ちゃんと暮らせる中古マンション(2017.4.25現在)

最後に、中古マンションマン的に「これ良さそうだな」
と思えるマンションの中から、猫ちゃんと暮らせる物をピックアップしてみます。
猫ちゃんのためにお金を使えるように、3000万円程度のものにしてみましょうか。
※管理規約を見ているわけではないので、必ず飼える保証はありません。
※具体的な管理状態を調べているわけではありません。
※2017.4.25時点での情報ですので、各物件情報へのリンクはそのうち切れます。

豊洲ハイライズ

何かと話題の豊洲に位置する、中古マンションです。
ここは管理面もしっかりしていた記憶があります。
市場移転問題で振り回されている豊洲ですが、どこに着地したとしても、
立地がいいですから、資産価値が落ち込む心配もないでしょうね。

立地 :有楽町線豊洲駅」徒歩9分
広さ :61.6平米
築年月:1980年3月
価格 :2,880万円
http://www.nomu.com/mansion/1612622/

セントラルグリーンハイツ

南砂町駅から10分ほど歩いたところにある中古マンションです。
築年数は経っていますが、耐震補強もしているほどしっかり維持管理されています。
東京メトロが力を入れて目下工事中の南砂町も、価値が崩れにくいでしょうね。
ショッピングモールは近くにあるし、少し足をのばせば砂町銀座商店街もあります。
立地 :東西線南砂町駅」徒歩9分
広さ :69.30平米
築年月:1975年6月
価格 :2,780万円
http://www.athome.co.jp/mansion/6961649610/?BKLISTID=030PPC

曳舟西ビューハイツ

隣駅にはご存知スカイツリーがそびえ立っています。
曳舟は地味に好立地で、スカイツリーラインと半蔵門線が乗り入れているので、
各ターミナル駅へのアクセスも意外といいんです。
京成曳舟駅1分、曳舟駅3分の駅近っぷりは文句の言いようがないですね。
立地 :京成押上線京成曳舟駅」徒歩1分
広さ :61.27平米
築年月:1980年10月
価格 :2,780万円
http://www.ohkuraya.co.jp/Search/detail/id/05201704014


『猫ちゃん×中古マンション』というテーマで書いてきましたが、
お楽しみいただけましたでしょうか?
猫ちゃんを飼いたいから新築・築浅かな、と思う方もいるかもしれませんが、
中古マンションを選択すれば物件価格が安くなる分、
猫ちゃんとの暮らしを充実させることができます。
選べる数が少なくなり、競争が激しくなるのは事実ですが、
せっかくの住まいづくりですから、
選択肢を広げて考えてみてはいかがでしょうか。


では、またお会いしましょう。

コープブロードウェイセンター@中野

皆様こんにちは。
中古マンションマンです。

中古マンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

f:id:chukomansionman:20170423060611j:plain

今日は、コープブロードウェイセンター
にスポットを当ててみましょう!

(え〜、それどこ〜?)
(なんかカタカナばっかりだな〜)
(ひょっとしたら、あのブロードウェイなの?)

なんて、色々な声が聞こえてきそうですね。
コープブロードウェイセンターだとピンとこなくても、
中野ブロードウェイ
と言われたら、知っている人も多いのではないでしょうか。

そう、あの中野ブロードウェイです。
中野を象徴するサブカルの聖地です。

"中野ブロードウェイ"で検索すると、これでもかというくらい
色々な情報が出てきますが、今回はレジデンスとしての
コープブロードウェイセンターにスポットを当ててみます。

※ブロードウェイを知らない方のためにリンクをまとめました。

tokyolucci.jp

dime.jp

コープブロードウェイセンター概要

今年めでたく生誕50周年を迎えたコープブロードウェイセンター、
まずはその概要をみてみようと思います。

竣工は、今から50年前の1966年で、
分譲会社は「東京コープ」です。
東京コープと言えば、
・原宿のコープオリンピア
新宿御苑のエンパイアコープ(建て替え済)
あたりが有名ですが、コープブロードウェイセンターは
それらの弟分ということになります。

50年前には珍しい、商業施設とレジデンスが融合した建物で、
今で言えば六本木ヒルズだよね、という事が言われたりします。
 B3:ボイラー室などの設備関係
 B2:トランクルーム
 B1~4F:多種多様な店舗が混在
 5F~10F:集合住宅
 屋上:庭園
という作りになっており、住戸部分だけでも200戸以上あります。
ちなみに、商業部分に関してもそれぞれの区画に区分所有者がいますので、
権利関係者はたくさんいるんでしょうね。

実は、高級レジデンス

今でこそ、オタク・サブカルのイメージが強く付いていますが、
もともと5F以上の住宅部分は高級レジデンスとして知られていました。
青島幸男さんや沢田研二さんが住んでいたというのは有名な話です。
50年の歳月が経った今でも、当時の面影は色濃く残っています。

まずは、赤絨毯が敷かれた共用廊下。
中廊下型の配置となっており、なんだかホテルみたいですよね。
清掃員による掃除や警備員による見回りも頻繁に行われているので、
いつみても赤絨毯貼りの廊下は綺麗な状態です。

f:id:chukomansionman:20170423060704j:plain

ゴミはいつでも捨てられます。
頻繁に回収してもらえるので、ゴミがたまることはありません。

f:id:chukomansionman:20170423061113j:plain

セントラル空調・給湯が今でも現役で使われています。
スイッチを押すと、夏場は冷房・冬場は暖房として動作します。
冷房・暖房の切り替え時期は、毎年気候を見て決めているようです。
最近では設備も古くなり、専有部分のFCUを交換する工事も
頻繁に行われているようです。
※噂によると、FCU交換の費用は管理組合・居住者折半だとか。

f:id:chukomansionman:20170423060725j:plain

屋上に庭園があるというのは、有名なお話ですが、
もう少し細かく見ていきましょう。
ペットが飼えるので、屋上でお散歩させる方も多いようです。

まず、池。
アメンボがスイスイ水面を泳いでいたりします。

f:id:chukomansionman:20170423060745j:plain

こちらはプール。
夏の1ヶ月間程度のみですが、現役で利用されています。
プールを利用する際には監視員がいるので安心です。

f:id:chukomansionman:20170423060805j:plain

遊具もあります。
地味ですが、メンテナンスもされており、現役で使えます。

f:id:chukomansionman:20170423060818j:plain

トイレもあります。

f:id:chukomansionman:20170423060835j:plain

植栽・芝生も丁寧に整備されています。

f:id:chukomansionman:20170423060852j:plain

ここは、元ゴルフ練習場。
利用者が減ったことから今は無くなり、人工芝のスペースとなっています。

f:id:chukomansionman:20170423060910j:plain

管理費・修繕積立金・空調基本料・給湯基本料・空調使用料・給湯使用料
合わせると5~6万円かかる事もあり、ランニングコストは高めです。
さすが高級レジデンスですね。
賃貸だと55平米のお部屋でも15万円近い賃料になるそうで、
築50年とは思えないような高級レジデンスっぷりが現れています。

 

今後はどうなる?

築50年を迎えて、今後コープブロードウェイセンターは
どのような道を辿るのでしょうか。

...おそらく、この先数十年はこのまま保たれ続けるでしょう。

というのも、建て替えの話が持ち上がって久しいコープオリンピア
実際に建て替えが行われたエンパイアコープと違い、
コープブロードウェイセンターは建て替えが難しい事が予想されます。

現状の住みやすさを考えると、200戸以上あるレジデンス部分の合意が
得られる可能性も低く、商業部分の区分所有権者についてはなおさらです。
実際、建て替えに向けた動きというのはほとんど持ち上がっていないようで、
3年ほど前には大規模修繕を行い、引き続き建物の価値を保ち、
住みやすい環境を継続していこうという考えが見て取れます。

もしかしたら、なんだかんだでこの先50年間も適切な維持管理がなされ、
100周年を迎える日が来る事も絵空事ではないかもしれません。

 

住居エリアや屋上には簡単に立ち入る事ができないため、
そもそも中野ブロードウェイが集合住宅になっている、
ということを知らない人もいるようですが、
れっきとした(元)高級レジデンスです。
ブロードウェイに遊びに行く事があったら、
レジデンスとしての一面がある事も思い出していただければと思います。

では。

"得する"住まいを選ぶべき?いや、"損しにくい"住まいを選ぶべき

皆様こんにちは。
中古マンションマンです。

中古マンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

「住まい」の選び方・在り方について考える機会があったので、
ちょっとそのあたりをお話しできればと思います。

"得する"住まいを選ぶべき?
というテーマで書いていきますね。
ちなみに、本タイトルには結論まで載ってます。

住宅購入は大バクチなのか?

今回の内容を考える発端になったのは、こんな記事を目にした事でした。

blogos.com

「賃貸」vs「持ち家」は私も興味があるところですし、
持ち家派と賃貸派がバチバチにやり合う姿はテレビでも見たりしますよね。
上記の記事では「不動産投資」の観点から家の購入を考えた結果、
運用益はゼロで売却益も見込めないのに長期のローンを組むのは
リスクが大きすぎるから、賃貸にすべき、という結論に達しています。

ところが家は自分が住む限りにおいては「運用益」はなく、出口での「売却益」のみが頼りだ。家は経年劣化していく。早く売却しなければ価値はどんどん落ちていく、これが投資の鉄則だ。

というあたりなど、考え方がわかりやすく表現されてますね。

私自身は「持ち家派」なのですが、共感できる部分もありました。
35年間の長期のローンを組む中で何があるかわからないのだから、
そんなリスクは負わない方がいい、という点などです。
過去に「子供たちに負動産は残さないようにしようね!」という内容の
記事を書いたのですが、流動性の低い不動産を持つ事は確かに恐怖です。

chukomansionman.hatenablog.com

しかし、私の場合は、何が起こるかわからないからこそ、
安全な資産として、流動性の高い不動産を持つべきだよね、
好立地で管理もしっかりした中古マンションがオススメだよね、
という結論にいたっています。

いざ働けなくなったら、すぐに売り貸しできるような、
流動性が高い中古マンションを持っておくのが一番安全だよね、
という風に考えています。

確かに、不動産屋さんに踊らされて郊外型の新築や、
中途半端な立地のペンシルハウスを購入してしまうのは怖いですが、
将来を見据えて情報を仕入れ、じっくりと考えれば、
大バクチという程住宅購入は怖いものではないはずです。

 

住まいは暮らしのベース

下記の一文に対しては言いたい事はわかるのだけど、
だからこそ、なんともやるせない気持ちになりました。

住宅ローンの債務者は、家自体を「生活する」という消費の為だけに使うので、債務の支払いを給与という自らの働きに依存せざるを得ない。 

賃貸に出してお金を生み出しているわけではないので、
確かに消費の為だけに使っているということに間違いはありません。

しかし、私は住まいにかけるお金は「投資」だと思っています。
「暮らし」とは、仕事・家族・趣味・友達など様々な要素の組み合わせですが、
何をするにおいても「住まい」が暮らしのベースになっており、
住まいの良し悪しで暮らしの満足度は変わると思っています。

土地の安い地方や郊外での暮らしなら注文住宅で、
都心部での暮らしなら中古マンション×リノベーションで、
住まいを「作る」という経験がもっと当たり前になるといいんでしょうね。
自分たちの生活をよりよくしてくれるのが「住まい」ですから、
決して「消費」されているわけではありません。

言葉の綾なのかもしれませんが、もしも住まいを
「雨風しのげるプライベートなハコ」、「投資の対象物」
程度に考えているのだとしたら悲しいものですね。

 

"損しにくい"住まい選びを

最後に、そもそも住宅購入で得しようっていうのがおかしい話なのだ、
ということを書いてしめようと思います。

日本では、新築分譲時から築年数が経つごとに価値が下がってしまう、
というのはよく聞く話だと思います。
買った瞬間に2割価値が下がるなんて事も聞いたことがあるのではないでしょうか。
リフォームした分をそのまま売値に転嫁できるわけではないですし、
そもそも、住まいを選ぶときに"得をしよう"というのは危険な考え方です。

得をする=不動産相場の上昇が見込まれるエリアで買う、
ということですから外す可能性もあります。
例えば最近人気上昇中の近郊型の新興住宅地などを買って、
高く売り抜こうと考える方もいるかもしれませんが、
行政の手腕次第では新規流入が行き詰まり、オールドタウン化
する恐れだって秘めています。

4〜5年前に新築マンションを買った人などは、
もしかしたら購入時よりも高く売り抜くことができたかもしれません。
ただ、それは中古含め不動産相場が全体に上がったから起こった事で、
ラッキーの産物です。経験に学ぶのは愚者です。

不動産の購入は大きなお買い物ですから、損得は意識すると思います。
ただし、居住目的で住宅を購入する上で最も大切なのは、
なるべく損しにくい住まいを手に入れよう、と考える事です

新築を買ったって、中古を買ったって、リノベーションをしたって、
購入時よりも高く売り抜ける可能性が低い事は明らかです。
だからこそ、
・将来どの程度の価値の下落が見込まれるのか
・万が一手放す時にはすぐに売り貸しできるのか
・万が一貸すことになった場合、ローンの返済とバランスが取れるのか
・将来にわたって適切な管理が行われる可能性が高いのか
などをチェックしながら"損しにくい"住まい選びを意識してくださいね。

とりとめのない文章になってしまいましたが、
一番伝えたかった事は、
 "損しにくい"住まい選びをすること
がとにかく重要という事です。

では。

買取業者はツライよ。

皆様こんにちは。
中古マンションマンです。

中古のマンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

先日の投稿で、中古マンションにどう住もうか、
というお話をしてきました。
そのまま住んだり、リフォーム済みに住んだり、リノベーションしたり。

chukomansionman.hatenablog.com 

今日は、その中で「リフォーム済み/リノベーション済み」
の中古マンションに注目してみます。

題して、
『買取業者はツライよ。』

世の中にペラッペラのリノベーション済み中古マンションが
増える事が悲しくてならない今日この頃ですが、
買取再販業者の事情も汲んであげないとなとも思いますので。

1. 買取業者って何?

まずは、基本的なところから話を始めましょう。
売買に関わる不動産業者には大きく2つのタイプがあります。
ひとつは「仲介業者」、もうひとつが「買取業者」です。

仲介業者は、例えば「三井のリハウス」「東急リバブル
の様に売りたい人と買いたい人の橋渡し(仲介)を行う会社です。
BtoCのビジネスがメインなので、テレビCMも目にしますよね。

他方、買取業者はというと、自分たちが不動産を購入し、
基本的にはリフォーム工事を施し、きれいになったものを販売します。
購入費とリフォーム費、その他諸費用の合計よりも高く売る事ができれば、
その分が利益となるという会社です。
BtoBのビジネスがメインなので、普通に生活していて、
その存在を意識することはないでしょう。

2. 買取業者はどうやって仕入れるの?

買取業者は、「仕入れ」「工事」「販売」
の3つを行いますが、一番肝心なのは「仕入れ」の部分です。

売れない物件を仕入れてしまう → 在庫がダブついてしまう
高く仕入れてしまう      → 売れても利益が取れない
そもそも仕入れができない   → ビジネスが成り立たない

という様に、「仕入れ」でそのプロジェクトが成功するか否か、
ほぼ決まってしまうといっても過言ではありません。

では、買取業者さんはどの様に仕入れているのでしょうか。
大きく以下の2つありますが、後者の方が数は多い様に思います。
①買取業者が直接売りたい人を見つける
②仲介業者から再販向き物件の紹介を受ける

①の様に直接買いたい人を見つけるためには、
ポスティングをしたり、訪問したりしながら売りたい人からの依頼を待ちます。
足を使って動くものの、すぐに「売りたいです!」という人が
出てくるわけではないので、なかなか大変です。

②の場合は、仲介業者が売りたい人から受けた売却依頼を教えてもらいます。
売りたい人は一般の方ですから、まずはBtoCでビジネスを行なっている
仲介業者に話が行くのは自然な流れですね。
買取業者は、仲介業者から教えてもらった物件情報に目を通し、
いくらだったら買っても良いか、売却時の金額も見据えて検討します。
そして、この金額なら買える、という額と、売たい人がOKを出す額が
重なれば無事に「仕入れ」が成功します

あとは、採算ラインに乗る様な予算で工事を行い、
工事が完了したのちに、販売を行います。

3. 買取業者はツライよ

1. 2. の話を見ているだけだと、「買取りって簡単じゃん!」
という印象を持ってしまうかもしれません。
仲介業者に流してもらった情報を買うか買わないか判断するだけなら
汗水垂らさなくても儲ける事ができそうですね。

ところが、そんなことはありません。
買取業者はツライと思います、たぶん。

ツラさ① 高くて買えない

買取業者は安く仕入れないと儲ける事ができません。
工事後の再販価格から仕入れ代などを引いた額が儲けとなりますから、
再販価格が同じなら、安く仕入れた方が儲けが出ます。
万が一高く仕入れてしまったとしても、販売価格を上げて売れなくなっては
元も子もないので、仕方なく利益かリフォーム費用を削ることになります。

安く仕入れる事が重要なのに、買取業者同士の競争激化、
不動産市場の相場上昇、売主の知識の増加などの影響により、
中古マンションを安く仕入れられない状況になっています。

仕入額が高くなっても、再販価格を上げられないし、
でも利益は確保しなきゃいし、リフォームを削るしかないか。
買取再販のビジネスをするためには、買わないっていう選択はできないし。

そんなジレンマを抱えるというのはツライですね。

ツラさ② 売ってくれない

高くて買えないとも重なる部分がありますが、
いくらお部屋の中の状態が悪くても、安くは売らない人もいます。
買取業者がかなり無理をして、一般の人と同じくらいの価格で
買うと表明しても、少しでも値引きしようもんなら売らない、
という売主さんもいる様です。

不動産価格の透明性を求める動きが強まり、
もしかしたら、業者と一般の人の情報の差は
小さくなってきているのかもしれません。
一般の売主さんでも、ボロボロでも安くする必要はない、
リノベーションする人にはこのままでも売れる、
というところまで考える人も増えていくでしょう。

欲しいのに売ってくれないのはツライですね。

ツラさ③ 売れるかわからない

仕入れに成功しても、出口を間違えるケースがあります。
リフォームにお金を掛けたから売れるわけではないし、
奇をてらった間取りで興味を引いても売れるわけではないし、
当たり障りのない仕上げにしたから売れるわけでもないし、
本当に仕入れたものが直ちに売れるのかは誰もわかりません。

仕入れてから半年売れずに、あるいは一年売れずに在庫を抱える
リスクと考えると、売れるかどうかわからないものを仕入れて、
売れるかわからないけれどリフォーム工事を施すというのは、
なかなかに勇気がある事だと言えます。

中には、これは間違い無くすぐ売れるだろうというものもあるでしょうが、
そんなものは業者間で取り合いになって仕入れられる確証がありません。

売れるかわからないのに仕入れて工事をするのはツライですね。

 

買取業者のツラさを、ほんの一部ですがご紹介してみました。
これからますます中古マンションの価値が見直される様になり、
安く仕入れるという事ができなくなってくるかもしれません。
そうなると買取業者はさらにツライ時代を迎えそうです。

仕入れるためには、そして速やかに売り切るためには、
リフォームを抑えるしか方法がないのです。
ペラッペラのリフォームしかできないし、
手抜き工事だと言われても仕方がないのです。
そうでもしないとビジネスが回らないのです。

という事で、中古マンションマンは買取業者が再販した
中古マンションは好きではないのですが、
そんなこと言ってはかわいそうだよ、優しくしてあげようよ、
春の風に吹かれながら思うのでした。

では。

『ニュータウンは黄昏て』を読みまして

皆様こんにちは。
中古マンションマンです。

中古のマンションをこよなく愛する、中古マンションマンです。

 

Twitterで話題になっていたので気になっていたものの、
まだ読んでいなかった『ニュータウンは黄昏て』を、今更ながら読んでみました。

あらすじや書評は、見事にまとまめられているものがあるので、
以下のリンクなどをご参照ください。
私は、これから中古マンション購入を検討している人に向けて、
本書から得られたヒントを書いていければと思います。

すこーしだけ、ストーリーをお話ししますと、
最寄駅からバス便のニュータウン団地に暮らす家族の葛藤が、
母・娘それぞれの視点から描かれています。
バブルの絶頂で買ってしまったためローンの返済に苦しみ、
老人ばかりの管理組合でそれぞれのエゴのぶつかり合いに苦しみ、
こんな事ならこんな家買うんじゃなかったという後悔が綴られています。
娘の恋とか、色々なストーリーが展開されるのですが、
基本的に読んでてなんとも切なく、やるせない気持ちになります。


DJあかいのマンション総研(DJあかいさん)

mansioninstitute.com

 

マンション購入を真剣に考えるブログ(のらえもんさん)

wangantower.com

 

ヒント① 中古マンションは『立地』

この物語に登場する中古マンションは、
バブルの絶頂時には6,000万円以上したものの、
現在の売却想定額は1,500万円程度の団地です。
おまけに、住人の負担なしでの建て替え話が持ち上がるも、
結局はディベロッパーの採算が合わずに頓挫してしまいます。

何故こんなことになってしまったのか?

そう、この団地がニュータウンの駅遠物件だったからです。

駅から近ければ、ここまで価値が下がることはなかったはずだし、
敷地が十分にあるのであれば建て替えによって資産価値を高める
ことはできたかもしれません。
このニュータウンの様に緑が溢れ、「量」より「質」を重視して
作られた集合住宅であれば一定の需要はあるはずです。
ただ、同じ様な環境で、駅から歩いてすぐのところと、
バスが必須のところを比べたら、限られた需要が前者に集中してしまいます。

駅から近いことが全てではありませんが、将来的に需要がある立地
を意識的に選択することが重要だと言えます。

 

ヒント② 中古マンションは『管理』

「マンションは管理を買え」とはよく言われるものの、
じゃあ一体管理ってなんなのさ、ということを本書から学ぶことができます。

管理状態がいいマンションってどういうマンションでしょうか?

 庭木の手入れが行き届いている
 自転車がきれいに駐輪されている
 掲示板に貼られた紙がきれいに並んでいる
 修繕積立金がたくさん溜まっている
 長期間の修繕計画が立てられている
 外観がきれい
 etc

管理の良し悪しを判断するためには色々な要素を踏まえて、
総合的に判断するしかないと言えます。

総合的な判断を下す重要な材料として、理事会・総会の動きについても、
事前にできる限りの情報を集めるべきだな、と本書を読んで痛烈に思いました。

見た目だけではわからないから、過去の修繕履歴・重要事項調査報告書・
長期修繕計画案を読み込み定量的なデータを精査することは大切です。
しかし、結局、人対人のやりとりについては議事録や管理会社の担当者、
住人の方のお話など定性的な情報も合わせて吟味する必要があると言えます。

※中にはワンマンな理事長が長く天下を取って問題が起きるケースもあります。

この団地では、理事会に定年制を設けるという議題も出ていた様で、
そんな事が話し合われているということを知ったら、
他の部分が気に入っていても、購入を避ける若者は増えるでしょうね。
無料でも売れなくなる日は近いです。

 

ヒント③ 建て替えが実現するならラッキー 

建て替え推進派の住人が、建て替えの実現のために一生懸命活動する姿が
この物語では登場します。
が、おそらくこの団地に関しては建て替えを迎えることは困難でしょう。
建て替えを行うための負担・犠牲が大きすぎて、
無理して建て替えをしようと望む人は十分に集まらないでしょう。

実際に中古マンションの購入を検討する時でも、
この先どれくらい住めるのだろうか、という事を気にする方は多いと思います。
つまり、どれくらい建て替えをせずに保っていられるのか、という事です。
上記の推進派住人は建て替えのメリットをよく理解していましたが、
一般的には建て替えはネガティブな印象を持たれるのではないでしょうか。

ところが、本書で登場した通り、建て替えが実行されると、
居住者にとってメリットがあるのです。
資産価値も上がれば、設備も新品になりますからね。
私がいうのもなんですが、建て替え万歳なんです。

それなのに、なんでこんなにも建て替えが実行されていないのだろう、
という疑問も出てくると思いますが、実際には住人の負担ゼロで行える
建て替えというのがほとんどないのです。

二子玉川、三田などの超好立地や、低層で敷地に余裕のある団地であれば
実現した事例もありますが、そうでなければ、建て替えの実現は困難です。
むしろ、丁寧に管理をして長持ちさせようという方向性になるはずです。

なので、もしも中古マンションに住み始めてから、建て替えが決まるとなれば、
それは住人にメリットがあるはずなので、基本的にはラッキーな事です。
積極的に建て替えを見越して中古マンションを選ぶというのも難しいですが、
ともあれ、建て替えが起こったらラッキーだという考えは持った方が良いでしょう。

 

すごく勉強になる本でしたので、また読み直してみます。
それから、なんと言われようと、やっぱり地主は羨ましい、と思いました。

では。